都会の秘境と呼ばれる等々力渓谷を散策してきた【東京の旅】

世田谷区に等々力渓谷という秘境があると噂を聞いて行ってきました。出オチになってしまいますが、山奥にある秘境には到底かないません。ただ都心から一番近く比較的自然が残っている渓谷ということです。

いちち
散歩するにはいいところよ!

多分、秘境目当てで行くと多分がっかりします。私が田舎出身だからなのかもしれませんが。

 

等々力渓谷の場所

目黒方面から目黒通り(国道312号線)を進むと等々力不動前の信号があります。それを直進すると右側に等々力不動尊があるのでそこに駐車。階段を下りると等々力渓谷です。

 

等々力渓谷について

2015-12-02 13.43.26等々力渓谷は武蔵野台地の南端に位置する約1kmの渓谷です。川の名前は谷沢川といい、国分寺崖線を貫く形で流れています。

単純に谷沢川が浸食して渓谷ができたのかと思いきや違うようです。もともと谷沢川は等々力渓谷を経由せず東、現在の九品仏川(暗渠河川)方面へ行き呑川に合流、そして東京湾に流れていました。

『では今ある渓谷はどうやって出来た?』となるわけですが、南に流れる多摩川の浸食が谷沢川付近まで及び谷沢川の流れを奪ったということ。河川争奪戦に多摩川が勝ったということです。この手の話は時間のスケールがでかすぎて、想像、理解するのに時間がかかりますね。

また江戸時代の農民が無理やり流れを変えたのではないかという説もあります。

武蔵野台地…青梅を頂点とした多摩川の扇状地で、多摩川と荒川の間に広がる範囲。

国分寺崖線…多摩川が気の遠くなるような年月をかけて浸食させた崖地。

 

2015-12-02 13.49.50稚光大師の像。

稚光大師は弘法大師(空海)の幼い時の姿です。近くの説明板には綜芸種智院について書いてありましたが、幼い弘法大師がここに安置されている理由は読み取れませんでした。

 

2015-12-02 13.51.00不動の滝。

不動の滝の音が渓谷内で響き渡り轟いた(とどろいた)ことから等々力の地名が付けられたと言われています。恐らくかつての滝は水量がもっとあり轟々と流れていたのでしょう。写真を見てわかるように滝下まで飛び石が設置されていて滝行をおこなえるようになっています。

 

2015-12-02 13.55.27

 

2015-12-02 13.51.18

 

2015-12-02 13.57.18不動の滝付近には三体の不動明王像が安置されています。 

写真真ん中不動明王像がメインかな。他の二つは後から取ってつけたような感じに見えます。

 

修験道について

2015-12-02 13.57.51不動の滝上にある神変窟。神変大菩薩。

神変大菩薩は役の小角(えんのおづの)という飛鳥時代(7世紀くらい)に実存した人物です。修験道という仏教や神道、山岳信仰が入り混じった日本独自の宗教の開祖。

修験者は山の奥深くに入り込み、岩、滝、木、動物などの自然に宿る神霊を拝みます。栽培された穀物を断食する木食行。洞窟に籠る。不眠不動。滝行。火渡り。最終的には土の中に入り命を捨てるという修行を行います。

修験道には擬死再生という思想にあります。これは苦行の中で罪を滅ぼし、一度死んで新しく生まれ変わるという恐ろしいものです。

役の小角の思想は民間宗教として長い間崇められ、1799年にその偉大な影響力を称えられ光格天皇から「神変大菩薩」の諡号が送られました。

 

蛙信仰について

2015-12-02 13.56.45蛙が祀られていました。今まで旅をしてきた中でいろいろな神仏を見てきましたが蛙は初めてです。

蛙信仰は中国で古くからおこなわれていたようです。

蝦蟇仙人と言えば聞き馴染みがあるのではないでしょうか?少年ジャンプで連載されていた『NARUTO -ナルト-』の自来也先生が蝦蟇仙人でしたね。最終的にはナルトも蝦蟇を召還して戦っていました。

蝦蟇仙人は三本足のヒキガエル(青蛙神)を従える仙人で中国三国時代の左慈から仙術を学んだ葛玄、または中国五代十国時代の呂洞賓の弟子、劉海蟾がモデルと言われています。

中国では月に青蛙神がいるとされ蝦蟇仙人はこれを金貨で釣り上げたという伝説があります。カエルが金貨を月と間違えたということでしょうかね。この逸話から蛙は財神になりました。現在でも『金帰る(蛙)』として信仰されています。

普通の蛙ではなく三本足の蛙が信仰されているそうです。

 

終わりに

等々力渓谷の話というより、修験道や蝦蟇仙人の話になってしまいましたね。

人間に溢れた東京区内に唯一現存する等々力渓谷。自然に満ち溢れているといったわけではないですが、静かで落ち着く場所なのでまったりするのには最適なスポットです。時間がなくてあまり遠くに行けない都民にとっては良い場所だと思います。

おしまい!



等々力渓谷入口看板

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いちちと申します。 休日の殆どを一人旅に費やしています。いつか流浪の民になって日本中を周って過ごしたい。歴史、B級スポット、心霊スポットのネタが多めな旅行記ブログです。 コメント待ってるよー!