豪徳寺にある井伊直弼の墓と招き猫物語について【東京の旅】

井伊直弼と吉田松陰。

いちち
豪徳寺でひっそりと眠り、片や松陰神社で祀られる。これは歴史の皮肉でしょうか。

時は幕末。日本に黒船がやってきたあたりのお話です。

徳川幕府大老の井伊直弼は海外からの圧力により、勅許を待たずに、日本に不利な日米修好通商条約を調印してしまいます。

※勅許は天皇の命令のこと。井伊直弼は勅許が下るまで待てと指示を出していたそうです。

そして徳川家の後継者問題で大事に対応できる一橋慶喜を後継者にすべきという朝廷の意に歯向き徳川家茂を後継者に押し上げました。これらのことにより尊王攘夷の志士達は怒り、打倒「井伊直弼」と立ち上がります。反対派に対して井伊直弼は強硬手段を選びました。 これが安政の大獄。

尊王攘夷派、反発者などを悉く粛正します。 謹慎。島流し。死罪。御存じの通り、吉田松陰はこれに連座。1859年(安政6年)10月27日、伝馬町牢屋敷で斬首されます。

そして翌年1860年。一連の流れで尊王攘夷派の恨みを買った井伊直弼は桜田門で暗殺。実行犯は戊午の密勅で散々な仕打ちを受けた水戸藩士17名と薩摩藩士1名。

 

豪徳寺の起源

2015-11-15 15.56.52豪徳寺本殿。

大谿山(だいけいざん)豪徳寺の前身は1480年に世田谷城を治めていた吉良政忠が亡くなった伯母を弔うために建てた小さな庵「弘徳院」だと言われています。最初の宗派は臨済宗でしたが、門庵宗関和尚(もんなんそうかん)によって曹洞宗に改宗されました。ちなみに和尚は今川義元の孫で泉岳寺の開祖です。

1590年の豊臣秀吉による小田原征伐の際、後北条家の傘下にあった吉良家は世田谷城を捨て逃げ廃城となりました。

 

豪徳寺と井伊家

2015-11-15 15.25.35豪徳寺三重の塔と紅葉。(三重塔は2006年に落慶されたばかりの比較的新しい建物です。)

1633年に世田谷領は譜代大名である彦根藩井伊家の支配領となります。重臣である井伊家は何かと江戸に来ることが多く『近くに土地があったら便利だろ?』といった理由で幕府から拝領されました。

ちなみに彦根藩初代藩主は赤備えで有名な井伊直政です。直政は1600年の関ヶ原の合戦で傷を負いしばらくして亡くなっています。

 

豪徳寺と招き猫

2015-11-15 15.55.47招き猫の起源としても豪徳寺は有名です。

とある武士が鷹狩りを終えたあと老朽化した寺の前を通りました。すると寺の中から手を招いている猫を見つけました。『不思議なこともあるもんだ?』と興味を示し、誘われるように寺の中へ。

ついでにここで休憩していこうと腰を下ろしたとたん、雷を伴った大雨が降ってきました。雨が止むまでしばらく動けない武士は寺の住職と対話をして時間を潰しました。

雨が止み武士は『猫に招かれなければ、道中雨に降られて誠に大変なことになっていた。和尚の高尚な話も聞け、とても有意義な時間を過ごせた。ありがとう。』と言って帰っていきました。 

後日、その武士から多額の寄付があり住職はびっくり。寺は寄付によってきれいに整備され、手招きをした猫が亡くなると住職は感謝の気持ちを込めて猫のお墓を建て祀りました。
めでたしめでたし。

とある武士の名は彦根藩2代目藩主の井伊直孝。

直孝の印象に強く残っていたのでしょう。この寺は江戸における井伊家の菩提寺となり直孝の戒名『久昌院殿豪徳天英大居士』の豪徳をいただき豪徳寺と名付けられました。 

実話か怪しい所ですが、これが招き猫の起源と言われています。※諸説あります。

 

国史跡 豪徳寺井伊家墓所

2015-11-15 15.52.11豪徳寺には井伊家代々の墓があります。これは国の史跡に指定されています。

6人の彦根藩主、江戸に住んでいた正室、側室。子息子女、一部の家臣など303基に及ぶ墓所です。上の写真は当記事最初にざっくり説明した彦根13代目藩主『井伊直弼』の墓。この時代の話は複雑で難しいので興味がある方は調べてみてください。私にはまとめきれません! 

研究によると井伊直弼の遺骸はここにないようです。では何処へ行ったのか? 

暗殺された直弼は首を切られました。後に井伊家の家来が首を取り返し縫い合わせて豪徳寺へ埋葬したと伝わっています。でも骨が見つからない・・・。幕末ミステリーです。

恐らく水戸藩士などに荒らされないよう豪徳寺内の別の箇所に埋葬されたのではないかと言われています。国史跡に指定されると地中深くまで掘れないそうです。確認できていないだけで、もしかするともの凄く深い穴を掘って埋葬したのかもしれません。

おしまい!



豪徳寺の招き猫と仏像

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いちちと申します。 休日の殆どを一人旅に費やしています。いつか流浪の民になって日本中を周って過ごしたい。歴史、B級スポット、心霊スポットのネタが多めな旅行記ブログです。 コメント待ってるよー!