栃木県宇都宮市にある栗谷沢ダムへ!
男抱山の山麓に造られた農業灌漑用水である。
塙静夫 氏の『うつのみや歴史探訪』によると、
第二次世界大戦の末期、中島飛行機製作所三鷹エンジン工場が空襲を避けて、城山村大谷(大谷町)の採掘城跡の洞窟に疎開し地下工場を建設したとき、その工業用水を確保するため、昭和19年(1944)9月に測量開始、翌20年(1945)3月に工事を着工したが、同年8月の終戦によって工事は中止された。
塙静夫 著 『うつのみや歴史探訪』230頁より
その後、地元の方々が農業用水を確保するために使用したいという話が持ち上がり県の事業として1946年(昭和21)2月に完成した。
もともとは軍事施設用の工業用水池が造られる予定だったのね。
現在の栗谷沢ダムはブラックバスやヘラブナが釣れることで有名らしく、当日も多くの釣り人が湖畔に腰を掛け糸を垂らしていた。
小さな湖ではあるが、泳ぐ魚が見えるほど透明度が高く、湖畔の眺望も美しい。
栗谷沢ダムが心霊スポット?!
前置きはこれぐらいにして本題に入ろう。
この人造湖には曰く付きの噂がある。
どうやら栗谷沢ダムには女性の霊が出没するという噂があるようだ。
某事件の影響なのか、コンクリート詰めにされた女性の遺体が発見されたという話まである。
流石にそのような遺体が発見されていたら、世間を賑わす大ニュースになっていただろう。
気になる新聞記事を発見したので紹介しよう。(詳細は伏せている)
その後、鬼怒川河川敷に止めてあった自動車の中から練炭自殺をしたとみられる男性の遺体が発見された。
女性と男性が交際していたと判明し、県警は捜査に乗り出した。
捜査の結果、宇都宮市新里町の山林で女性の遺体が発見される。
ビニール袋などに包まれ、土がかけられた状態だったと云う。
警察は自殺した容疑者を殺人と死体遺棄の疑いで被疑者死亡のまま宇都宮地検に書類送検した。
女性の遺体が発見された現場は鞍掛山の一帯であった。(厳密な場所は不明)
栗谷沢ダムからもかなり近い場所だと思われる。
いつ頃から女性の霊が出ると噂されるようになったのかは知り得ないけども、恐らくはこの事件も関係しているのだろう。
終わりに
栗谷沢ダムの下に『橋潜り地蔵』『はしか地蔵』と呼ばれる地蔵尊があった。
地蔵堂に架かる橋を3回潜ると麻疹が治るという言い伝えがあるそうだ。
謂れを引用しよう。
江戸時代の終わりころ、新里に加持祈祷の名声高き行者がおり、ある時、土平山での行の帰り、足に痛みを感じ歩けなくなり岩に座り休んでいるとたちまち治った。
不思議に思い岩の下を掘ると一基の仏像が出てきた。
持ち帰って祀ろうとこの近くまで来ると微動だにしなくなった。
そこで行者はここに祠を建て祀った。
この地蔵尊は不思議なほどに万秒に霊験があるということで祈願するものが多く、かつては、地元はもとより、遠方から子供の健康を願い、赤ん坊をおぶった方がお参りする姿がよく見られた。
現地案内板より
『橋潜り地蔵』は心霊スポットとは全く関係ないけれど、当地の史跡として紹介した。
栗谷沢ダムについては以上である。
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