是は如何に、敵か味方かと申す所に、早町に火をかけ、即時に生か城になされ候。
其日、以の外風吹き候。
翌日、御普請くばり仰付けられ、四方鹿垣結ひまはし、取籠めをかせられ候。
左候処へ美濃三人衆もまいり、肝を消し御礼申上げられ候。
信長は何事もか様に物軽に御沙汰なされ候なり。信長公記 首巻 いなは山御取り候事より
その日は思いのほか風が吹いていた。
翌日、御普請を配るように命令し、四方に鹿垣を結い、城を取り囲んだ。
そうしている間に美濃三人衆もやってきて、肝をつぶしながら信長に挨拶した。
信長は何事もこのように素早く指示をなさった。
織田信長による稲葉山城攻めのワンシーンである。
この戦いで稲葉山城を攻略した信長は、小牧山城から当城に本拠を移し、城及び地名を岐阜と改めた。
稲葉山は現在、金華山と呼ばれ岐阜市のシンボル的な存在となっている。
のであるが…。
由緒ある岐阜城が建つ金華山に何故だろうか?不吉な噂が囁かれていると云う。
一体何があったのか?
金華山には武者や自殺した女性の霊が出ると噂されているようだ。
武者に関しては冒頭で引用した通り岐阜城が古戦場跡だからであろう。
稲葉山城の戦い以外にも数回落城している。かの有名な関ヶ原の合戦でも戦場となり東軍によって落とされた。
古戦場跡は死に深い関わりのある場所が故に心霊スポットの噂が立ちやすい。
後者はどうだろうか?
『G-Searchデータベースサービス』で過去の新聞を調べてみた。
1997年~2012年の間に金華山付近で4~5体の遺体が発見されている。
内3件は自殺の可能性が高いと記されていたが、全て男性である。
女性の遺体も発見されているが、記事を読む限り自殺ではなさそうだ。
終わりに
ネット上に金華山ドライブウェイで事故が多発するから心霊スポットになったという情報もあった。
走り屋や暴走族が集うため、現在金華山ドライブウェイは夜間閉鎖されている。
死亡事故が発生したという事実は確認出来なかったが、新聞に載っていないだけで大事故が起きている可能性は十分にある。
私は数年間岐阜に住んでいたが、金華山にこのような噂があるとは思いもよらなかった。
以上!
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