長岡市と小千谷市を繋ぐ峠道にある旧桜町トンネル。
概要は以下の通り。
トンネル名:旧桜町トンネル(キュウサクラマチトンネル)
路線名:市道城川9号線
完成年次(西暦):1967
延長(m):215
管理者名:小千谷市
行政区域:新潟県小千谷市トンネル点検結果(地方公共団体)より
2004年(平成16)10月に発生した中越地震によって道路が崩れてしまい進入禁止となっている。
徒歩ならばトンネルまで行けるのかもしれないが、危険を感じたのでやめておいた。
この峠は急勾配でカーブが多かったため冬場の路面凍結時に事故が多発したと云う。旧桜町トンネルを紹介する心霊系のサイトの殆どが『事故で亡くなった方の霊が出る』と掲載している。まぁ、死亡事故が起きたかどうかのエビデンスは全く示されていないけれど……。
実際に事故が起きた場所なのは間違いないのだろうが、それよりも心霊スポットの根拠として説得力のある情報を見つけたので紹介しよう。
地獄谷について
ところが、『温古の栞』によれば、曽根五郎左衛門宗能なるものが、天文二十一年(一五五二)上杉謙信に従わなかったため、薭生城主大楽(平子)氏に攻められて落城し、京都に逃れたとされている。また一説では、このとき曽根氏は、桜町の地獄谷(江戸中期に鉱泉湧出)で数百名の敵を謀殺したとも言われている。
小千谷市史 上巻 第3章 庄園と武士 134頁より
桜町には地獄谷と呼ばれる場所があった。
地獄谷の由来は定かでないけれど、火山に由来しているか、或いは引用文にあるように多くの人間が戦死したと伝わるからなのかもしれない。
『数百名の敵を謀殺』云々は言い伝えに過ぎないが、心霊スポットの根拠としては交通事故よりもロマンを感じるのは私だけだろうか。
終わりに
トンネルを間近で見ることは叶わなかったが、遠望で旧桜町トンネルの坑門を確認できた。
私は群馬県出身で子供の頃によく新潟の海水浴場に連れていってもらったのだが、よくよく思い返すと小千谷ICで下りて鯨波方面へ向かっていた。当時の道のりを親に確認してみたところ、どうやら旧桜町トンネルを通過していたようなのだ。
微かな記憶ではあるけれど、海に行くとき狭くて怖いトンネルを通った気がする。当時は心霊スポットなんてものを知らなかったが、子供ながら何か感じることがあったのかもしれない。
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