日本各地の様々な心霊スポットに訪問して歴史や原因を調べていますが、旧日野橋のような心霊スポットは初めてです。
何かが出るとか危険な場所とかそういった類ではなく、地方自治体(米子市)がホームページで『幽霊が出た。』と紹介している稀有な心霊スポットなのです。
稀有というか唯一無二ではなかろうか?
それでは旧日野橋について紹介します。
旧日野橋の場所
旧日野橋は鳥取県米子市を流れる日野川に架かる橋です。
バイクや自転車は通行できます。もちろん歩行者も。
旧日野橋の歴史
写真は1888年(明治21年)に日野川に架けられた初代日野橋の親柱です。橋は木造でした。
この親柱は、車尾堤防が装いを一新したのを機に、湊山公園の二の丸にあったものを平成十年五月移転したものである。
日野橋の親柱 案内板より
当時の橋は現在の国道9号線より70m上流にあったそうなので、親柱の位置、若しくはやや下った所に木造の日野橋が架かっていたのでしょう。
さて、米子市ホームページでは旧日野橋の幽霊についてどのように説明しているのか?
一部引用して紹介します。
戦後もだいぶたった頃の話ですので、覚えておられる人も多いかと思いますが、こんな世間話が米子で広がったことがありました。
…夕方、ある人が白い乗用車を運転して日野橋を渡っていたところ、きれいな娘さんに車を止められ、便乗させてくれるよう頼まれたそうな。
気の良いそのドライバーは相手が美人ではあるし二つ返事でドアを開け、後ろの座席に座らせ、しばらく走ってから「どこで降りなさるかな」と聞いた。
「もう少し先まで」
そのまま車を走らせ「このあたりかな?」といって後ろを振り返ってみたところ、乗せたはずの女は消えていて、座っていた所のシートは水でぐっしょりと濡れていたそうな…
これと同じ怪事件が同じ場所で続いて何回か起こったそうで、噂が噂を呼んで物好きな人の運転する白い乗用車が、夕方になると日野橋にずらりと並びだして、当時の週刊誌の記事にもなったのを覚えています。
ってな怪談です。
心霊スポットサイトで旧日野橋を調べると『入水した母子の水死体が上がった。』『漁師が橋の近くで女性の遺体を発見した。』などと書かれています。年号まで入れているサイトがあるので何かあった可能性は高いと思います。
引用文に『戦後もだいぶたった頃』とありますが、それがいつの頃なのか気になるところです。
日野橋の怪談は週刊誌に取り上げられたそうなので、米子市立図書館に行って過去の雑誌や新聞をしらみつぶしに探せば旧日野橋が心霊スポットになってしまった原因がつかめるかもしれません。
でも私はお手上げ。そうそう米子まで行く時間がありません…。
ちなみに過去の新聞を調べるG-Searchデータベースサービスで検索してみましたが、該当記事はありませんでした。
終わりに
旧日野橋から眺める新日野橋。
心霊現象云々よりも地方公共団体がホームページで幽霊の話を紹介していることにビックリしました。
私は読んで面白いと思いましたが、これは賛否両論ありそう。
幽霊ということで『ゲゲゲの鬼太郎』の作者・水木しげるの影響もあるのかな?
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