群馬県利根郡川場村に吉祥寺というお寺があります。

吉祥寺といえば東京の地名で有名ですが、そもそも吉祥寺ってどういう意味なのか気になったので調べてみました。
それでは吉祥寺の由来、そして川場村の吉祥寺を風景とともに紹介いたします。
吉祥寺へのアクセス
関越自動車道沼田ICを下りて左折します。
上原跨道橋の交差点を左折。
最初の信号を右に曲がって10分~15分くらい進むと左に吉祥寺の看板がありますので、後は従えばok。(もしかするともっと手前に看板があったかもしれません)
吉祥とは?

吉祥は『きちじょう』と読み、『めでたい兆し』や『幸福』といった意味を持ちます。
この言葉は古くから存在していて、古い仏典に吉祥経(マンガラ・スッタ)があります。吉祥経でシッタルダさん(釈迦)は幸福について語っています。
吉祥寺といえば東京都の地名で有名ですが、臨済宗の寺院として各地域に点在しています。
ちなみに東京の吉祥寺には吉祥が冠される寺院は存在しません。かつて東京の別のところにあった吉祥寺が災害で消失し、現在の吉祥寺付近に移動してきた(消失した吉祥寺の)門前町の人々がその寺院を偲んで名付けたみたいです。
川場村の吉祥寺について



拝観料金は大人800円、子供が350円です。拝観時間は年中無休で9:00から17:00まで。
状況によって変わる可能性があるので、吉祥寺のHPを載せておきます。

境内に咲き乱れる花々がとても美しいため花寺とも呼ばれています。


川場村の吉祥寺は鎌倉建長寺を本山とする臨済宗の禅寺で創建は南北朝時代にさかのぼります(1339年)。
写真の釈迦如来像も鎌倉時代後期から南北朝時代に彫られたものと伝わります。



本堂では日本庭園を眺めながらお抹茶をいただけます。とても長閑でほがらかな気分になれます。
たまにはこういう風にゆっくりと無為な時間を過ごすのもいいですね。

寺内をうろついていると係員の方からクイズを出されました。
「雨冠に児でなんと読むでしょう?」
私は全く分かりませんでした。
答えは記事最後に記載しておきます。

涅槃像(寝釈迦)。
涅槃像については『隠れた神聖スポット!袈裟丸山の寝釈迦へ』 で紹介していますのでお時間のある方はどーぞ。

勝軍地蔵と呼ばれるお地蔵様。
徳川家康が小牧・長久手の戦いの際に愛宕権現(地蔵信仰)に願掛けして窮地を脱したため、それ以降家臣の土岐定政に勝軍地蔵を持たせて出陣したと伝わります。
土岐定政は没落した美濃国(岐阜県)守護大名の土岐氏を復興させた人物です。子孫が江戸時代後期に上野沼田藩の藩主になったので、ここに勝軍地蔵が祀られています。
終わりに

山奥の寺院なのであまり期待せずに訪れたのですが、境内はしっかりと整備され美しく、また歴史の重みを感じられて最高のロケーションでした。川場村には田園プラザという全国的に有名な道の駅もありますので、合わせて観光する価値があります。
さて「雨冠に児でなんと読むでしょう?」の答えです。
これで「にじ」と読むそうです。
『雨+児』でネット検索してもHITしませんでしたが『雨+兒(児の旧字)』で霓という漢字が見つかります。虹霓(こうげい)は漢語で現在でいうところの虹の意味ですが、『虹』は色がはっきり見える部分、『霓』は外側の薄い部分のことを指します。

勉強になりました!




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