高津戸峡に架かるはねたき橋は高所にあり眺めがとても良いことから新緑、紅葉の季節になると観光客でそれなりに賑わいます。
しかし、子供の頃から『あそこは心霊スポットだよ。自殺の名所だからお化けが出るって…。』と刷り込まれてきた私はこの風景を純粋に楽しむことが出来ません。
微妙な高さだから落ちても死ぬ瞬間まで意識がはっきりしているんだろうな。
即死できればまだいいけれど、瀕死になって苦しみもがきながら溺死はきついな…。
橋を見るたびこんな風に考えてしまいます。
あぁ…。出だしからどっぷり暗い内容ですね。
では、はねたき橋がどんな場所なのか見てみましょうか…。
はねたき橋へのアクセス
様々なアクセス方法がありますが、私は橋の南にある神名宮の駐車場に停めて徒歩で向かいました。歩きたくないなら新高津戸橋を渡ってすぐを左に曲がって道なりに進めば橋の近くに行けます。
電車ならわたらせ渓谷鉄道大間々駅で降りて右折するとながめ公園入口の交差点がありますのでそこを右に曲がります。踏切を越えたところに『はねたき橋』の看板がありますのでそれに従って進めば着きます。
はねたき橋の風景
これがはねたき橋です。
全長120m、幅3.5mの歩行者専用の橋梁です。高さは40mくらいあるのかな?
名前は『水が飛散する様が滝のように見える』という意味のようですが、何を指してそう言っているのかわかりません。
渓谷から眺めるはねたき橋。
この高さから落ちたらまず助からないでしょうね…。万が一助かったとしても流され岩にぶつかりボコボコになって死にます。
過去の新聞(平成年間)を調べると『はねたき橋の下流で遺体が発見される。』という記事が1件だけありました。遺体発見現場の近くの立木から布製の紐が見つかっているので、橋からの転落ではなさそうです。
この橋は1994年に新設されたもので、かつては木の吊り橋が架かっていました。その頃に投身自殺が発生したことから自殺の名所と呼ばれるようになったそうです。
旧はねたき橋を知っている人がこういっていました。
大間々駅から小道を進むとかなり揺れる吊り橋が掛かっていた。
よく人が飛び降りるから落ちないように網が張られていた。
なんか不気味で怖かったよ…。
はねたき橋の心霊現象
女性や赤ちゃんの霊が出ると噂されています。
すぐ近くにある高津戸城の御姫様が不審死し、彼女が橋下へ引きずり込むなんて嘘くさい噂話があるようです。
確かにこの辺りは戦国時代に血生臭い戦いがあったので、そういう話の一つや二つありそうです。
うん。是非、詳細が知りたい!
しばらく滞在しましたが霊は出てきませんでした。信じていない人の前には出てきてくれないのでしょう。
はねたき橋のすぐ近くにある高津戸ダムには慰霊碑があります。
これを見て恐怖を感じる方もいるかもしれません。
この慰霊碑はダム建設の殉職者を祀るものです。畏敬の念を持って接するべきだと思います。
終わりに
なんでここから投身自殺する人が絶えなかったと言われているのか?
霊に誘われ引きずり込まれたなんていう御伽噺は捨ておいて、私はこう思うのです。
『自殺の名所で死ぬ人って、寂しがり屋で孤独が苦手な人だったのかな?多くの仲間がそこにいると思うからそこを選択したんじゃないかな?』
あとは確実に死ねると思ったからでしょうか。
コメント
つり橋だった時に何度かテレビ局が取材に来たそうです。
噂が広まり慰霊碑は自殺者の霊を鎮めるために地元の人が建立したとか、つり橋の真ん中辺りで成仏できない霊に引きずられて道連れにさるると言った都市伝説まで出る始末でした。
私は新緑と紅葉の時期に渡瀬渓谷鉄道の車窓から見る高津戸峡が大好きです、嫌な噂と悪いイメージは風化してもらいたいですね。
小林 たまき さま
コメントありがとうございます。
わたしも高津戸峡の景色は好きです。親の実家が足尾なので渡瀬渓谷鉄道をよく利用しました。
一度、幽霊が出るという噂が出てしまうと(その根拠が何であれ)もの凄い速さで拡散してしまいます。
>つり橋だった時に何度かテレビ局が取材に来たそうです。
どういった理由で取材にきたのかとても気になります。
いちちさんお返事ありがとうございます。
つり橋だった時にテレビ局が取材に来た理由は、主に心霊現象に関する事で番組名で言うとあなたの知らない世界や怪奇現象を主体とする番組です。
そして放送した後は某樹海と同じ様に観光地と自殺の名所になってしまいました。
小林 たまき さま
貴重な情報ありがとうございます。
テレビ局が心霊スポットを作ったといっても過言ではなさそうですね。
オカルト系の番組は以前から比べれば減少したようですが、
一時はもの凄いブームがありましたね。
15年くらい前に働いていた会社の事務の子の友人が落ちましたよ。
やはり、定期的に人が落ちているようですね。
他にも飛び降りれる場所があるのに、はねたき橋が選ばれるのは何故でしょうかね。