佐賀県を流れる嘉瀬川下流域にある佐賀県立森林公園。
公園の規模は広く、休日の日中は多くの家族がサッカーやキャッチボールをして戯れている。
また野球場、テニスコート、アーチェリー場などの本格的な有料施設もあり、学生や社会人がスポーツ大会を開き、汗と共に日頃の鬱憤を晴らしている姿が想像出来る。
さて、この佐賀県立森林公園の片隅に千人塚と呼ばれる場所がある。
かなり賑やかな公園であるが、ここだけはやけに静まった湿っぽい雰囲気が感じられる。
どうやらこの一角は心霊スポットとして知られているようだ。
一体、何があったのだろうか?
詳しく見ていこう。
佐賀県立森林公園へのアクセス
佐賀大和ICを下りて国道263号線をしばらく進む。
与賀町の交差点を右折し国道207号線を進むと佐賀県立森林公園に着く。
広い駐車場があるので停めれないことは無いと思う。
午前5時から午後9時が開門時間です。
深夜に侵入すると最悪捕まるかもしれないので時間内に訪問する事。
千人塚と嘉瀬刑場
全国各地にある心霊スポットの中には根拠なきスポットが数多くあるけれど、ここは千人塚があるので分かり易い。
万人塚とも呼ばれ日本各地に存在する。

供養塔やお墓と考えてもいいと思います。
ここには明治初期まで嘉瀬刑場という佐賀藩の仕置き場(処刑場)があった。
元禄末から宝永初期(西暦でいうと1700年前後)に地元のお坊さんが刑場の片隅に建てた供養塔が千人塚の始まりと伝わる。
恐らくは江戸時代初期~中期に嘉瀬刑場は造られたのだろう。
或いはもっと昔からそういう場所だった可能性もある。
幕末から明治の動乱の時代に活躍し、佐賀の乱の首謀者として梟首刑になった江藤新平や島義勇の首は嘉瀬刑場の千人塚で晒されたそうだ。

江藤新平の晒し首はネットで検索すると写真が出てきますね…。
閲覧は自己責任で!
佐賀県立森林公園の近くの寺院に当時の千人塔(供養塔)が移転されている。
罪人の命とはいえ弔って然るべきだと考える人も多かったのだろう。
各地の刑場跡には、このような供養塔や塚が建てられるケースが多い。
刑場跡が心霊スポットとして扱われてしまうのは、その性質上止むを得ない事なのかもしれない。
終わりに
供養塔などを現代人が見て不気味に思う気持ちは大いに分かる。
そういう歴史があった場所だと知ることはとても重要だと思う。

『人間は時や場所が変わればどんなことでも出来てしまう。』という事実を直視出来る場所でもあるね。
しっかりとした根拠のある心霊スポットには人間の負の歴史が存在していて勉強になる。
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