立神峡は氷川が長い年月をかけ石灰岩層を削り造り上げた峡谷です。写真の立神峡空滝は高さ75m、幅250mの岸壁で立神峡のメインスポットになっています。
夏時期になると川遊び、バーベキューや釣りなどで遊ぶ家族連れのお客さんで賑わいます。キャンプ場、ログハウスなどの宿泊施設もありますので夏休みに思い出作りにぴったり。それほど山奥にあるわけではないのでアクセスが簡単なのもよいですね。
さて、本題に移ります。
立神峡が心霊スポットといわれる理由
立神峡には怖い噂があります。夏の観光地として知られていますが、心霊スポットとしても有名とのこと…。
結論からいいますと『水難事故が多い』。これが理由で曰くつきの場所といわれているようです。
立神峡で実際にあった水難事故
G-Searchデータベースサービスで熊本日日新聞の過去記事を検索すると幾つかの水難事故がHITします。
・1995年8月6日朝刊 立神峡で川遊びをしていた5歳の女の子が溺れて死亡
・2006年8月22日朝刊 立神峡で64歳の主婦と孫の7歳の女児が深みにはまって溺死
・2012年7月29日朝刊 立神峡 川で溺れ男性が死亡
・2013年8月12日夕刊 立神峡で川遊びしていた男性が溺死
過去を遡ればもっとあるかもしれません。しかしこれだけでも十分ですね。
川をなめるな!
水難事故多発地帯の心霊スポットは『何かに足を引っ張られて。』という霊現象で語られることが多いです。
群馬出身で利根川と少々縁ある私から一言。
川をなめるな!といいたい。
目視して流れが強いところも怖いですが、一見流れがなさそうな深み(私たちはふかんどといっていた)、ここは渦巻いている可能性があります。泳ぎが上手とか関係ない最悪引きずり込まれて死にます。
どざえもんになりたくなければ、そもそも川に入らないか最大限の注意を払って泳ぐことをおすすめします。特に子供がいる場合は絶対に目を離してはいけません。
『何かに足を引っ張られて。』河童でも霊でもなんでもなく自然の力です、これは。
夏の楽しい思い出が一瞬の過ちで裏返ってしまわないように…。
立神峡、実際は神聖なパワースポット?!
立神峡にある立神熊野座神社です。
創建は743年で社殿は平家の一族が造営したそうです。
御祭神は↓
・伊弉冉(いざなみ)
・事解男命(ことさかおのかみ)
神社の祭礼についての説明板。
下宮・立神熊野座神社
拝殿の左側から山に登れます。
登山道は冒頭で紹介した写真の岸壁(立神峡空滝)をとの上を通っています。
立神熊野座神社が下宮。登っていくと中宮の不動明王像、上宮の洞穴(立神龍神)があります。
立神の由来については、岩壁の洞穴を穴洞(あなんどう)と呼び『タチガミさん』と呼び名して立神(竜神)の集落名が起こったと伝わっています。
案内板 ようこそ『立神』へ より
せっかくなので登りました!
立神峡を登山
こんな感じの道を進んでいきます。
夏場は虫が凄そうです。
五百羅漢
登山口から少し登ると様々な表情をした羅漢像が道脇に並んでいます。
中宮・不動明王像
憤怒の相で有名な不動明王。
不動明王の起源はインド神話の破壊神シヴァだと言われています。
教えを守らない、従わない人々に教えを伝えるため恐ろしい怒りの表情をしていますが、もともと大日如来の使者として現れた時には童子の姿だったそうです。ちなみに日本以外ではそれほど信仰はされていないようです。
『にっぽん旅行記 檜原村、吉祥寺の十三仏巡り』より
不動明王といえば滝修行のイメージです。日本各地に不動の滝ってありますね。
立神峡の岸壁が空滝と呼ばれているのでそれと結び付けたのかもしれません。若しくは修行場だったのかな?
展望台
中宮から上宮の途中にある展望台です。
展望台からの景色。
特筆することはありません。山です。
上宮・立神龍神
岸壁の岩穴に立神龍神はあります。
この洞穴は龍神洞と呼ばれています。
紙垂と注連縄が付けられている岩(石筍という鍾乳石)をタチガミサンといい信仰の対象にされてきました。上述した引用文にある通り立神の名の由来はここから来ています。
上宮を越えて更に上へ
登山道が続いていたので引き続き登りました。
道中の岩場。
結構急です…。
山頂に到着。
オオトンゴ山という名前なのかな?この木柱が建っているだけで他に何もありませんでした。
ちょっと残念…。
山頂からの景色は微妙です。
それほど高い山ではないので仕様がないですね。
以上で登山終了です。
終わりに
初めは『立神峡の景色を軽く眺めて帰ろうかな。』と考えていたのですが、かなり長い時間、立神峡を満喫しました。
川遊び、山登り、景観観賞、バーベキュー、キャンプ場。ここは思い出作りに最適な観光スポットです。
でも…。
川遊びだけは本当に気を付けましょう!
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