乙事トンネルに心霊スポットの噂が流れている理由は……?

乙事トンネル

中央本線旧線上にあった乙事トンネル。

乙事は地名で『おっこと』と読む。かつては乙骨、或いは音骨と書いたと云う。名称の由来は諸説あるようだけれども詳細は不明。スタジオジブリの『もののけ姫』に登場する乙事主(おっことぬし)の名前はこの地名から採られているらしい。

『日本鉄道請負業史明治篇 第八一 中央線の建設』に乙事トンネルが含まれる第二十八工区についての情報が少しだけ記載されていたので紹介しよう。

・第二十八工区

着工・・・1902年(明治35)10月

竣工・・・1904年(明治37)4月

・乙事トンネル

長さ・・・924尺(約281m)

この区間の工事は積雪と凍結によって困難を極めたと書かれていた。

廃線の時期については、

この線路は1904(明治37)年の開通以来、1980(昭和55)年9月まで76年間使用されていたのである。

電気車研究会発行 鉄道ピクトリアル(44)より

とのことである。廃線の理由は『複線化の工事に伴って路線の位置に変更があった』から。

さて、本題。

乙事トンネルには心霊スポットの噂があるようだ。オカルトサイトを覗くと女性の霊が出るとか悪霊が住み着いているとか抽象的なことばかりが書かれている。鉄道系の心霊スポットといえば脱線事故や投身自殺を思い浮かべるが、大きな事故や事件があった形跡は見当たらなかった。

おそらく『不気味な廃トンネル』という理由だけで噂が立ったのではないだろうか。

いちのまる
いちのまる

実際に幽霊が出るかどうかは知りません。

そういうのは自称霊能者たちに聞いておくれ。

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