大分県といったら、やっぱり温泉でしょう。県内の様々な場所を巡っている私ですが、初めて大分県に訪れる方に『まずはどこへ行ったらいい?』と問われれば『ベタだけど、とりあえず別府温泉に行ってみ』と答えます。それが大分県を知ってもらうのに一番手っ取り早い気がしますので。
もちろん温泉以外にも大分県には興味深い観光スポットは多くあって、例えば仏教、神道、修験道がごちゃ混ぜになった謎の宗教観を持つ国東半島巡り、戦国時代に活躍した大友宗麟やその家臣にまつわる数多の史跡、全国一の数を誇る磨崖仏(特に国宝・臼杵磨崖仏が有名)などなど。こんな感じで探せばいくらでも興味深い場所が見つかります。
といってもやっぱり温泉でしょう!
別府市は大分県のなかでも交通網がしっかりしているのでとても動きやすくおすすめ。ですので別府を中心にして各地様々なところを観光するのがいいと思います。朝と昼に大分県内の観光地をまわって、夜は別府温泉でゆっくり。最高の旅行になること間違いなしです。
今回は別府温泉の観光名所・地獄めぐりについてです。
それでは参りましょう!
別府温泉 地獄めぐりへのアクセス
電車、バス利用ならまずは別府駅に向かいます。手っ取り早いのは亀の井バスの『別府地獄めぐりコース』に乗ることです。地獄観覧料含む料金で乗車できるので手間を省けますし、下調べしなくても勝手に回ってくれるのでとても楽です。
大分空港からならバスかレンタカー。別府駅行きの空港連絡バスが出ているのでそれに乗ればok。レンタカーは空港付近で借りて空港を出て左折し道なりに進むと空港道路に入ります。別府ICまで下り右折、県道11号を鉄輪温泉方面にすすんで約5分です。
空港道路を日出(ここまでは無料)まで行って下道で行く手段もありますが、初めての方は別府ICまで行った方がわかりやすいかと思います。
営業時間や料金を知りたい方は↓をご覧下さい。
山地獄、坊主地獄、明礬地獄など組合に加盟していない地獄は別料金が発生しますので注意が必要です。
海地獄
燦然としたコバルトブルーの海地獄。
青い理由は温泉に硫酸鉄が融解しているからといわれています。泉質は酸性で温度は約98度。1910年(明治43)に入場料2銭で開いたことが始まりです。
当初は交通が整っておらず殆ど観光客が来ませんでしたが、1923年(大正12)に陸軍大演習が行われた際、道路が整備され別府の主力観光スポットになることができました。
鬼石坊主地獄
粘土質の泥中の中からボコボコと湯の玉が湧き出ている珍しい地獄です。
観光スポットとしては素晴らしいですが、大昔はこれによって農作物が育たず当地の方々は『ここは地獄だ……』と頭を悩ませました。
奈良時代に編纂された豊後風土記には次のように書かれています。
口の経、丈餘、湯の色黒く、泥常に流れず。
豊後風土記より
鬼の高鼾と呼ばれる場所。
昔々、鶴見颪(つるみおろし)に凍えた鬼が石の布団に包まって高いびきでうたた寝したそうです。
かまど地獄
多くの種類の温泉が出ている地獄です。

地獄全部を周る時間がなければ『かまど地獄』で完結できる気がします。
昔、祭で地獄の噴気を利用してお供えのご飯を炊いた習わしがあったことからかまど地獄と名付けられました。
鬼山地獄
この鬼山地獄は温泉というよりワニが有名です。
温泉熱を利用して熱帯動物のワニを育てています。ほんとビックリするくらいワニがいます。
一番下の写真は1923年(大正12)に生まれで生後3ヵ月の時に鬼山地獄へ来て育てられ1996年(平成8)に当地で亡くなりました。73歳迄生きた長命のワニです。
名前は漫画家の富永一郎がこのワニを大層気に入ったことと生まれた年が同じことから『イチロウ』と名付けられました。
白池地獄
噴出時は無色透明のお湯ですが、圧力と温度の低下でこのように青白く白濁した色になっているそうです。
今回は見れませんでしたが、温泉熱を利用して大型の熱帯魚を飼育しています。
血の池地獄
最も地獄の名に相応しい血の池地獄です。ここは土中の酸化鉄、酸化マグネシウムが鮮やかな赤色を湧出しています。か
つての血の池地獄はよく爆発していたそうです。爆発によって周囲に被害が及んで危険だったので温泉内の撹拌を行うようになりました。それ以来爆発は起こっていません。かつての血の池地獄はまさに地獄のようでした。
血の池地獄と龍巻地獄はこれまで紹介してきた地獄と離れた場所にあります。
↓の地図をご確認ください。
龍巻地獄
龍巻地獄は天然の間欠泉で、30分から40分間隔に約10分程度噴出します。
行く時間を間違えると長い間待つことになります。私はくそ寒いなか待ちました……。30分程。
こればっかりは自然相手なので仕方ないですね。ただ間欠泉なんて滅多に見ることができないので待つ価値は十分あると思います。
おしまい!
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