鎌倉七口のひとつ名越切通の中にある『まんだら堂やぐら群』。
『やぐら』とは鎌倉市に点在する中世の横穴式墳墓のことで、主に武士や僧侶、文化人などの上流階級の人々が埋葬されたと云う。
鎌倉時代後期から室町時代中期頃まで造られた『やぐら』は3000基以上確認されている。
土砂崩れや土地開発によって破壊されてしまったり完全放置で風化してしまった『やぐら』が多い中、まんだら堂やぐら群の様に史跡の扱いを受け大切に保存されているものある。
『やぐら』はただ岩壁をくり抜いた狭いものから広く掘られたものまで様々で、中には漆喰を塗った贅沢な石室、五輪塔や石仏が安置された豪華な墓も見られる。恐らくは生前の身分や財力によって規模や副葬品が変わってくるのだろう。
まんだら堂やぐら群は岩壁に3~4段に重ねて掘られた2m四方の墳墓であり、その数は少なくとも150基はある。やぐら群の付近では遺体を火葬したであろう場所も発掘された。2006年(平成18)の発掘調査では切石敷遺構が見つかり、そこには斬首されたと見られる頭蓋骨が収められていた。
『まんだら堂』は1594年(文禄3)の検地帳に残る地名であるが、どのような建物が建っていたのかは分かっていない。
終わりに
まんだら堂やぐら群は現在のところ常時開放されていない。
私が訪問した時は残念ながら開いていなかった。
『せっかく訪れたのに…。』と固く閉ざされたフェンスの前でしばらく呆然と立ち尽くしていたが、下調べをしないで訪問した私が間違いなく悪い。
ところでここには幽霊が出る噂があるようだ。いわゆる心霊スポットというやつである。
いちのまる
まぁ、墓地だからね…。
ここに埋葬された人々の霊が出るとしたら、一体何百年幽霊やっているんだって感じです。
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