福岡市東区箱崎にある米一丸の塔。(米一丸地蔵尊、または米一丸供養塔とも呼ばれる)
どうやら、ここは心霊スポットとして知られているようだ。
とういうことで、米一丸の塔の由縁と心霊スポットと言われる理由に迫っていこう。
米一丸の塔(米一丸地蔵尊)の場所
福岡県道550号浜新建堅粕線、箱崎6丁目の信号の角にある。
最寄り駅はJR箱崎駅、現地まで徒歩10分程。
福岡市方面から箱崎6丁目信号を右折し線路高架下を潜った直ぐ先に小さな有料駐車場があるので、自動車でも問題ない。
本当に小さな駐車場なので先客がいなければの話だが。
米一丸伝説
駿河国の米一丸には八千代姫というとても美しい妻がいた。
米一丸の主人である一条殿が八千代姫の評判を聞き恋に落ちてしまう。
一条殿は『博多に行って質入れした刀を取り戻して欲しい。』と米一丸に命じた。
これは八千代姫を米一丸から奪うための罠であった。
米一丸は博多で刺客に襲われ重傷を負い『もはやこれまで…。』と箱崎の地で自害してしまった。
妻の八千代姫は夫を供養し後を追った。
以上が米一丸伝説である。
箱崎の里人は米一丸を哀れに思い、九重の塔を建て彼の霊を祀った。
米一丸の塔が心霊スポットと言われる理由
この悲恋物語が心霊スポットと噂される根拠かと思いきや直接的な原因にはなっていない。
原因は米一丸の塔付近の東を南北に通る線路にある。
現在は高架線になっているが、昔は地上に線路が通っていて踏切があった。
米一丸の塔が心霊スポットとして有名になった切っ掛けはこの今は無き踏切にあるようだ。
この辺りで列車事故が多発したため米一丸と姫の霊が悪さをしているのではないかと関連付けられた。
1991年(平成3)8月8日の西日本新聞社の朝刊に『吉塚~貝塚間は九州一踏切事故が多い。過去10年間に9件の事故が起き8人が亡くなる。』とある。
また、2009年8月8日の朝日新聞・西部地方版に米一丸踏切のことが書かれている。
70代女性へのインタビュー記事で『幼い頃から何度も身投げがあり、怖かった。』と語っていた。
終わりに
高架線にしてから当然の如く事故は無くなったが、まだ幽霊は出没するのだろうか?
事故を霊の仕業だと騒ぐ者もいたが、『見通しが悪かっただけ。』と冷笑的な目で見る者もいた。
私もどちらかと言えば後者のように思うタイプの人間である。
事故が霊によって起こされた事象であるならば、高架に上げられようがお構いなしに事故が起きてもいい気がする。
コメント