大田原市内を流れる蛇尾川の河川敷に心霊スポットの噂があると聞いてやってきた。
蛇尾川は『さびがわ』或いは『じゃびがわ』とも呼ばれている。
標高1908mの大佐飛山を源流とする大蛇尾川と標高1849mの日留賀岳から流れる小蛇尾川が合流して蛇尾川となる。
那須塩原市には約10kmに亘る伏流水ポイント(水無川)があり、そこは橋を通らず川を渡れる『蛇尾川の洗い越し』という珍しいスポットになっている。
今回は時間の関係上訪問出来なかったが、次訪れる時には渡ってみたい。
何故、蛇尾川河川敷に心霊スポットの噂があるのか。
まず初めに疑ったのは川の氾濫だ。
2019年(令和元年)に日本列島を襲った台風19号で、蛇尾川の堤防が決壊し農作物に大きな影響を与えた。
幸いにも死亡者は出ていない。
youtubeで当時の状況を様子を見れるので、気になる方は確認して欲しい。
更に昔に遡って災害史を調べてみたけれど、人や住宅が流されたというような話は皆無であった。
確かに洪水に悩まされてきた歴史はあるが、渡良瀬川や利根川のように居住区を流し去るような大規模な氾濫は無かったのかもしれない。
終わりに
他の理由を探していると『とある事件』に行き着いた。
過去の新聞を以下に要約する。
1988年(昭和63)、ヤケドを負った男性が助けを求めていると通報が入った。
『連れの女性が車ごと数人の男たちに連れ去られた!』
その後、通報を受けた場所から約1km離れた蛇尾川河川敷で黒焦げになった軽自動車と焼死した女性の遺体が発見された。
それから3年後の1991年(平成3)。ヤケドを負った男性が殺人の疑いで逮捕された。
事件当初は『3人組の暴力団員に襲われ、灯油を撒かれて焼き殺された。』と話していたが、警察の追及を受けると『二人で心中する約束だったけど、自分だけ助かってしまった。』などと供述を変えたと云う。
ところが、被害者の女性は事件数日後の連休で女友達と旅行に出かける予定を組んでいたと発覚したため警察の捜査は続けられていた。容疑者の男性は大ヤケドを負っており皮膚の移植手術を繰り返し行っていたので逮捕が遅くなったらしい。
結局、男性は殺人罪で起訴されている。
動機は当時交際していた被害者女性に別れ話を持ち出されたためで、自分も死ぬつもりで被害者の首を絞め殺害し火を放った疑い。
胸糞悪いね…。蛇尾川じゃなくて蛇尾川河川敷が心霊スポットだと云われる理由はこの事件にあるのかもね。
まさか、このような残酷な事件に関係しているとは思わなんだ。
ちなみに紹介した写真は蛇尾川の河川敷だが、通報があった地区から2km以上離れた場所にあるので事件現場ではないと思われる。
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