秩父湖に架かる秩父湖吊り橋、或いは荒川吊り橋とも。
二瀬ダムが落成した1961年(昭和36)の翌年に架橋されたらしい。
現在は立入禁止になっており対岸の様子は拝めないのであるが、ダム湖沿いに遊歩道が伸びていて、もう一つの吊り橋・大洞吊り橋に繋がっている。
大洞の橋についても後日触れる予定だ。
心霊スポットの噂について
両橋ともダム建設に伴い観光促進、及び景観を損なわぬよう架橋されたのであろうが、今では秩父で最も有名な心霊スポットになってしまった。
秩父は自殺の多い場所であり、中でも湖や河川が選ばれる割合が非常に高い。
故に同地に点在する橋梁やダムには、自殺の名所という不名誉な冠称が与えられることがしばしばある。
ここから飛び降りた方がいるかどうかは知らないけれども、二瀬ダムでもそれなりの方々が亡くなっているようだ。
飛び降りではないが、この橋の近くで練炭による集団自殺が発生したことも影響していると思われる。
水没集落の存在
心霊スポットの根拠として、ダム湖に架かる橋であるから水没集落の存在も外せない。
具体的な情報は掴めていないが、秩父湖にも集落が沈んでいる。
数は多くないけれども『荒川総合調査報告書』という資料に、二瀬集落の詳細が掲載されているらしいので、時間のあるときに図書館で調べてみようかと思う。
稲川淳二の恐怖の現場の舞台?
この吊り橋が有名な心霊スポットに成り果てた原因の一つに稲川淳二氏の『恐怖の現場』が挙げられる。
氏曰く、
多分ですよ。自分の恋人と自分の友人(女)に殺されたんです。ここで。
恐怖の現場より
恋愛のもつれから殺人事件に発展したという内容のようだ。
氏の語る事件の真偽は不明である。途方もない作業になること間違い無しであるが、過去の新聞を読み漁れば、或いは事実確認できるかもしれない。
元々、曰く付きの場所と知られていた場所が稲川氏の影響で箔が付いた可能性もあるだろうか。
終わりに
秩父湖吊り橋と稲川淳二氏の『恐怖の現場』を関連付けて紹介したが、実は『恐怖の現場』の舞台となった吊り橋はここではない。
ろくに調べていない心霊サイトでは『恐怖の現場=秩父湖吊り橋』と書かれていることが多いけれど、恐怖の現場のロケ地は前述したもう一つの吊り橋『大洞吊り橋』である。
殆ど似たような橋であるから一見すると判別出来ないが、しっかりと動画を確認すると秩父湖吊り橋ではなく大洞吊り橋だとわかる。
まぁ、どちらも有名な心霊スポットだから大した問題ではないのかもしれないが。
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