『ああ西湖よ歌碑』とは?二つの集落を飲み込んだ足和田土石流災害を振り返る

ああ西湖よ歌碑

一.
いつの日も父といつの日も母と
暖かくながめたみずうみ
哀れ秋の日平和は破れ
あヽあヽ西湖よ悲しい湖
西湖西湖よ夕焼の空
涙に映えて父も母も今は亡き

二.
いつの日も兄といつの日も姉と
よろこびを包んだ山々
哀れ秋の日はげしい嵐に
あヽあヽ西湖よ悲しい湖
西湖西湖よ尊い生命
湖底に深く兄も姉も今は亡き

歌碑『ああ西湖よ』より引用

富士山の北面、河口湖の西に広がる西湖。

湖のほとりの悲しい歌碑。

ここで何があったのだろうか?

 

足和田土石流災害について

ああ西湖よ歌碑

1966年(昭和41)9月25日、台風26号による豪雨によって旧足和田村の根場・西湖地区が土石流に飲まれ壊滅的な被害を受けた。

西湖地区(湖の東西部)では人口513名中31名が死亡。根場地区(湖の北西部)は人口235名のうち50名の死亡が確認され、13名は行方不明のまま発見出来なかった。

建物や土地に対する被害も甚大で住居や農業施設も流されてしまい再建しようにも整地すらままならない状態だったため住民は話し合い集団移転を決断した。

 

終わりに

ああ西湖よ歌碑

心霊スポットの根拠はこの災害と直ぐ近く位置する青木ヶ原樹海にあるのだろう。

事故や事件に関する心霊スポットは扱いが難しい。霊に対する想いが部外者と関係者で大きく異なるからだ。例えば自身が災害に巻き込まれ親族や知人を亡くしてしまったとする。後々その場所が面白可笑しく心霊スポットとして紹介されている…。何とも思わない方もいらっしゃるだろうが、大半は余りいい気がしないのではなかろうか。

当サイトは『心霊スポットの噂から歴史を顧みる』という趣旨で運営しているので、世の中に知れ渡っているスポットを紹介しない訳にはいかない。ただ何とも言えない葛藤はある。だからご批判は甘んじて受け入れるつもりだ。しかしもう止まれないところまで来てしまっているのだ…。

最近思う。『しんれい新聞』を心霊スポットの存在を否定するサイトとして運営した方が精神衛生上良いのではないかと。

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