大分の国東半島北部、夷地区には耶馬渓になぞらえた夷耶馬と呼ばれる景勝地があります。登山道の中山仙道は奇勝や奇石に設けられた鎖場を進むためやや難易度が高めですが、嬉しいことに麓の小さな温泉が登山で疲れた身体を癒してくれます。
今回は夷谷温泉と中山仙道登頂についての紹介です。
それでは参りましょう!
夷谷温泉

夷谷温泉へのアクセスは自動車であれば簡単です。
国道213号を走っていると青看板に夷と書かれた交差点があるので曲がり10分くらい道なりに行けば着きます。あとバスもあるようですが、この地域を周回しているだけなので自動車以外の方法で遠方からいらっしゃる方は難しいかもしれません。
湯質はカルシウム・ナトリウム硫酸塩泉で【外傷・やけど・皮膚病・高血圧症・動脈硬化・筋肉痛】などに効果があるといわれています。湯船は露天風呂、内湯2つ、水風呂、サウナ。お湯は温すぎず熱すぎずちょうどよい按配。
地元の方々で賑わっている温泉です。
中山仙境登山口
現地案内板より
さて、今回登った中山仙境の登山道はこんな感じです。
地図上の現在地から尾根まで向かい尾根をひたすら通って下山。2時間~3時間くらいあれば帰ってこれます。
私は下のmapにある駐車場の登山口から登りましたが、何ヶ所か入口があるようです。

ここが登山口。川を跨いで進みます。

入り道なりに行くとこんな感じに整備された階段が現れます。

登山口を真っすぐ行った所にロープの掛かっている急斜面があるのですが、ここは登山口じゃないです。
間違えて登ってそこで1時間くらい迷いました。

間違えて登った道の道中にかなり乱れた古いお墓群がありました。

ここにお寺でもあったのでしょうか?
さらに進むと尾根に出ますが、断崖絶壁の行き止まりに当ります。


台風の影響で階段がずれていたり倒木があったりと荒れています。

20~30分歩くと尾根に。

もう一つの登山口との合流地点。地図の右方向からきている道ですね。

最初の鎖場。ここは鎖がなくても登れるくらいの難度です。

どんどん登って行きます!

イノシシの沼田場。
野生動物が身体に付いたダニや汚れを落とすために泥を浴びる場所のことです。

少し開けてきました。
この辺りから高さに怯えながら進むことになります。

少々急な鎖場ですが階段が掘ってあるので楽ちん。

いい景色。

難易度は高くありませんが、踏み外して落ちたら死ぬので注意が必要です。


天空に架かる橋、無明橋。
左側は落ちたら『人生、さようなら』です!以前は立ち入り禁止の看板があったようですが見当たりませんでした。
ということで何事も経験と渡ってみました。

足が……。震える。

尾根伝いに進みます。
道中『中山仙道第○番札所』という看板と石像が点在していました。霊場巡礼をする方々がいらっしゃるのでしょう。

プチ無明橋。
ここからかなり迷いました……。

プチ無明橋を越えて横ばいの鎖場を進むとこの札所があります。
ここから少し進んで左に折れる登り道を探してください。左に折れずまっすぐ進むと行き止まりです。

左に曲がって少し進むと長い鎖場があります。
この鎖場はかなり危険です!無理だと思ったら登らない方がいいでしょう。

夷耶馬・中山仙境の(高城)頂上。
316.9mとそこまで高くないですが、むき出しの尾根を歩くので高く感じます。
石碑には天照大御神と刻まれていました。


馬の背と呼ばれる場所。見ての通りスリル満点の道中です。

こんな感じで狭い尾根をひたすら進みます。

怖いです!滑落事故だって……?!
どうやら過去に死亡事故が起きたようです。

CAUTION看板のところを下ると斜め急斜面の鎖場が待っています。
ここが一番難しく怖かったです。

隠れウト(隠洞穴)と呼ばれる場所。いろいろと祀られています。

下に近づくほど地面が湿っていて滑りやすいです。
まぁ、ここまで下りれば転落の危険はありませんが、滑って大怪我する可能性も無きにしも非ずなので注意が必要!
終わりに

やっと戻れました!
途中かなり迷ったので4時間くらい山籠もりしていました。
この後、冒頭の夷谷温泉へ行って登山の疲れを癒しました。



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