東京都文京区の根津神社の近くにあるお化け階段。
窮屈な階段に一本のケヤキが影を落す。脇には薮が生い茂り、黒く塗られた古民家の塀が不気味な雰囲気を醸し出していた。そんな陰鬱な風景は拡張の工事によって払拭されてしまったようである。
黒塀の古民家は大正時代に建てられた家で関東大震災を乗り越え、いつまでかわからないが土地開発が行われるまで残っていたそうだ。
お化け階段の名は上りと下りで段数が変わっているという怪談チックな話が由来となっている。
カラクリは至って簡単で、上りの一段目が限りなく低いために上りは数えるが、下りでは地面と殆ど同化している段に気づかず『あれ?一段少ない???』となる。
訪問した時にはなかったが、階段の電柱に”下から40段 上からn段”と木札が掲げられていた時期もあるそうだ。
事実かどうか定かでは無いけれど、過去の新聞記事に『地元の人でも殆ど通らない。昔、おばあさんが階段から落ちて亡くなった。』とあった。
いちのまる
なんてこったい…。肝心の段数を数え忘れて帰ってしまいました…。
終わりに
下からお化け階段を見上げた写真。
左側が何故か途中で止まってしまっている。旧お化け階段の名残を残したのかと思って、ネットで過去の写真で探してみた。画像検索で過去の写真がHITするので、気になる方は確認して頂きたいのだが、こんな整った階段ではないから昔の名残というわけではなさそうである。
寺院や墓地の脇にある坂は、しばしば幽霊坂と名付けられるが、ここはどうなのだろうか?
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