薩摩半島の南端に位置する開聞岳。
麓には開聞トンネルと呼ばれるオカルトマニアやトンネルマニアには堪らない一風変わったトンネルがある。
心霊スポット的な陰鬱な不気味さ、存在意義を問う不可解さが大変興味深い。
それでは早速、その様子をご覧頂こう。
開聞トンネルについて
入口からして中々に不気味な雰囲気を持っている。
ちょっと入るのを躊躇いました…。
車一台分の車幅しかない。と言っても車の往来は皆無であった。
少々ビビりながらいざ進む。
電灯はなく、上部に開けた窓から光を取り入れるスタイル。
夜はもちろん、天候の芳しくない日は殆ど真っ暗になるだろう。
天井窓はこんな感じ。
牢屋にぶち込まれた気分になった。
どうやら山や岩を掘って造られたトンネルではないようだ。
結構長い…。
怖さは薄れて言ったが、どんどん心細くなっていく。
出口かと思ったら中間地点。
屋根が全開になっているのは何故かしら?
トンネルの存在意義が全く分からない。
ようやく反対側に出た。
開聞トンネルは通称で正式名称は『御倉本1号トンネル』『御倉本2号トンネル』という。
南側から中間地点までの152mが『御倉本1号トンネル』、中間地点から北側までの625mが『御倉本2号トンネル』。
竣工年は両方とも1966年(昭和41)。
両トンネル合わせて777m。
なんか、めでたい数字ね。
心霊スポットとして扱われる根拠は分からなかった。
恐らくはトンネルの持つ『不気味さ』と『不可思議さ』が原因になっているのだろう。
最後に開聞トンネルの謎について書かれた書籍を紹介して筆を置く。
気まぐれ列車だ僕の旅 九州・南西諸島渡り鳥
種村直樹氏が開聞トンネルの謎について答えを出している。
太平洋戦争敗戦後、早い時期にゴルフ場が開け、今の自然歩道には柴刈りの人たちが大勢行き来していたので、外国人が遊びに来るのに見苦しいと、目隠しのためにトンネルを造ったらしいというのだ。外国人の目には柴をかついだ農夫は風物詩のように映ったのではないかと思うに、いかにも日本人らしい屈折した気配りで、腹だたしい。
種村直樹著 気まぐれ列車だ僕の旅 九州・南西諸島渡り鳥より一部引用
引用文の前に『後日地元の人に聞いたと』ある。
玉除けではなく目隠しなんですね。
地元の人がゴルフ場経営者と敵対していてわざと悪く言った可能性も無きにしも非ずかな。
終わりに
この景色はトンネル南口から出て少し進んだところ。
遠くに見えるのは長崎鼻かな?
以上!
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