別府八湯の一つ鉄輪温泉を見下ろす丘の上に貴船城はあります。
その由来は平安時代末期に活躍した源為朝がこの場所に砦を建てたという伝説からです。
ここの見所は城の守り神として祀られている金白龍王という白へび。へびは古代インドで生まれた川の神様である弁財天の使いといわれています。弁財天は農業の神様でもあり財の神様でもあるため、神の使いであるへびを崇めることでご利益を得るという伝統が残っているのです。
このことから貴船城には『お金持ちになりたい!』って人々が願いを成就させようと訪れるそうです。
それでは貴船城の様子を見ていきましょう。
貴船城へのアクセス&料金
国道10号線から九州横断道路(国道500号線)に入り鉄輪温泉入口の信号を右折します。
自動車で3分くらい走ると貴船城の看板があるのでそれに従えば到着します。
源為朝と貴船城
冒頭で源為朝がこの地に砦を建てたという伝説があるといいましたが、真偽のほどは不明です。
為朝は後に鎌倉幕府を開いた源頼朝の叔父さんに当たります。彼は保元物語の中心人物として登場しています。
為朝がしかるべき弓取りと生まれつきたることは、弓手(ゆんで)のかいな、すでに四寸まさりて、弓のほこ、普通に過ぎ、矢束、人にもすぐれて候ふなり。
あまりに不用に候ひて、筑紫へ追うて候へば、豊後国、音無が原に居住して、…
保元物語より
この後の文章に三年間で九州を征服したと続きます。故に為朝伝説は九州各地に残っています。

実際に九州を征服したとは思えませんが……。
貴船城の様子
城が現在の姿になったのは1957年(昭和32)のこと。
骨組みが松の丸太で組み立てられていることから松の木城という別名があります。
一階の入り口には大分県安心院で有名なこて絵があります。虎と龍のこて絵はなかなかの迫力です。
金白龍王の間
金白龍王(白へび)はこの広間にいて祈願の儀式が行われます。
へびは神様だから撮影禁止です!
へびはとても繊細な生き物なので、やたらめったら触られたり、カメラのフラッシュを浴びせて驚かせると拒食して最悪死ぬ可能性がありますからね。
二階は掛け軸や屏風、何かの地図が展示してあります。
統一性がなく余り興味がわかなかったのでチラッと見学して三階に進みました。
三階からは別府市内を一望できます。
この日は靄がかかっていて残念な風景でした…。澄み渡っていれば別府タワーや高崎山が良く見えるはずなのですが……。
国東半島方面に至っては霞が酷くほぼ何も見えません。
終わりに
先代の金白龍王ホルマリン漬けが祀られています。

自然に還したげて……。
と思いましたが、考え方は人それぞれかな。
というか何で白へびを祀っているのだろうか?為朝の伝説に大蛇退治の話があるけど、それと関係あるのかな?
様々な疑問が残る、興味深い観光スポットでした。
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