妙義山石門めぐりを終えて近くの妙義神社へ向かいました。
それでは妙義神社の風景を見ていきましょう。
妙義神社へのアクセス
上越自動車道を下りて松井田IC入口を左折します。
突き当りの丁字路を右折し進むと妙義神社に着きます。
妙義神社について
妙義神社は537年に創建された歴史のある神社です。
ちなみに翌年538年は日本に仏教が公伝した年で、時代区分としては古墳時代に該当します。
当初は波己曽神社(はこそ)と呼ばれていたという記録が残っています。
国指定重要文化財の唐門
唐門と龍の絵。
右下の小さい字は『狩野玉燕弟子 中澤燕州画之』と書いてあります。
幕府御用達の絵師狩野派です。中澤燕州については信州美術名鑑に名前があるので信州出身(長野)だということはわかりましたが、それ以外の情報は見当たりませんでした。
国指定重要文化財の本殿・幣殿・拝殿
本殿・幣殿・拝殿。重要文化財に指定されています。
御祭神は日本武尊、豊受大神、菅原道真公、権大納言長親卿。各々どういう神様なのか調べてみました。
・日本武尊(やまとたけるのみこと)
日本神話(日本書紀や古事記など)に登場する人物。第十二代天皇の景行天皇の息子。
悲劇の英雄。各地で信仰の対象になっています。
実在しなかった、もしくは別々の人物の実話が日本武尊に集約されたのではないかといわれています。
・豊受大神(とようけびめ)
日本神話の登場人物。伊弉冉尊(いざなみ)の孫。食物や穀物をつかさどる女神です。
伊勢神宮外宮の御祭神として有名です。
稲荷神社御祭神の倉稲魂命/宇迦之御魂神(うかのみたまのみこと)と性質が似た女神ですが別神です。
・菅原道真
平安時代の貴族。実在した人物です。
太宰府天満宮の御祭神として有名ですね。
学問の神様として多くの受験生が合格祈願のため参拝しています。
・権大納言長親卿
南北朝時代から室町時代前期に活躍した花山院長親という公卿です。
身分が高くて才学非凡。歌道に精通し自由人。そして長生き。
権大納言長親卿が妙義山に祀られている理由はよくわかっていません。
『長親が妙義山で生涯を閉じた説』や『法名が明魏(めいぎ)で、それが変化して妙義山命名の由来になったから説』などがあります。
拝殿脇障子の竹林の七賢
中国史の魏の時代(3世紀)に実在した七賢人。魏、呉、蜀(三国志)の少しあとの時代です。
竹林で酒をあおり、音楽を奏でて、清談(哲学的な談話)をしたといわれています。働いたら負けだと思っている人たちが世捨て人になったのかなと思ったら皆さん超絶優秀な人たちで国の役職などについています。
下手なことを言ったりやったりしたら処刑される(実際に嵆康は死罪になった)時代だったので命がけで哲学的談話に勤しんだそうです。
国に対する憤りや批判をこういった形で表した方々。
本殿裏の天狗面
社殿の裏にひっそりとある天狗の面。

ちょっと怖いですね。
妙義山は天狗にまつわる言い伝えがあるようです。
県指定重要文化財の波己曽社殿
1656年に建立された旧社殿・波己曽社殿。
群馬県指定の重要文化財です。
終わりに
上毛三山(赤城、榛名、妙義)の頂にはそれぞれ神社が鎮座しています。
それぞれ、素晴らしい風格を備えていますので、群馬に訪れた際には是非訪問してみて下さい。
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