大分市と別府市を繋ぐ別大国道(国道10号線)の旧道に『手招き地蔵』と呼ばれる有名な心霊スポットがある。
知名度の高い心霊スポットには根拠となる何らかの過去を持っていることが多い。
さて、この手招き地蔵は如何に?!
別大国道の手招き地蔵
こちらが手招き地蔵。
まずは地蔵の様子から。
左手に如意宝珠、右手は手のひらをこちらに向けて地を指しているので与願印だろうか。
如意宝珠、与願印ともに『衆生の願いを叶え苦しみを取り除く。』という慈悲の意味を持つ。
地蔵菩薩には道祖神、子供や水子供養、墓石などとして安置されていることが多い。
また地蔵菩薩は地獄の裁判長・閻魔大王と同一で、私たちを常に見守り死後の裁判で罪を軽くしてあげようとしているとも云われる。
監視されているとも取れるかもしれませんね…。
一般的な建立理由は上記の通りだが、大きな不幸があった後に供養の意味で建てられることもある。
どうやら手招き地蔵は供養の意が濃いようだ。
1961年(昭和36)10月25日の夜中から大分県は暴風雨に見舞われた。
翌26日まで大雨は降り続け、時刻は午後3時頃。
列車が仏崎を通過しようとしたとき悲惨な大事故が発生してしまう。
山沿いを走っていた列車の真上から大量の土砂が容赦なく降り注ぎ、直撃した車両は真ん中でへし曲がり停車、ほぼ満員の列車の内部は阿鼻叫喚地獄。
乗員乗客約70名のうち死者31名、重軽傷者36名という大惨事になった。
死亡者の中には下校途中の小中高校生7人も含まれていた。
恐らく手招き地蔵はこの大事故の死者を供養するために建立されたものだと思われる。
地蔵菩薩にした理由は多くの子供たちが含まれていたからかもしれない。
終わりに
このほかにも心霊スポットとされる所以がある。
別大国道旧道は道幅が狭く仏崎の通りは特に見通しの悪いカーブだった。
にも拘わらず高速道路並みのスピードで運転する人が多くいたため交通死亡事故が頻繁に起きたそうだ。
また、江戸時代中期の本草学者・貝原益軒の豊国紀行に『仏崎は交通の難所でとっても危険です。』といったことが記されているので大昔から事故が起こる場所だったと分かる。
何が事故を招いているのか知る由もないが、手招き地蔵が心霊スポットとして扱われている理由はこんな感じだろう。
コメント
大分・佐賀関白木の海沿いのカーブにも似たような地蔵様が居ます。
国道217号線
https://goo.gl/maps/sbfWfe9K7j62
私が知ってるだけて3人事故ってます。
そのうちの1人は私ですσ(*´∀`*)
バイクで盛大に転けました。
今はトンネルが出来て旧道となってしまいました。
事故が多かったからでしょうか?
匿名 さま
コメントありがとうございます!
googlemap見ました。これは事故が多発しそうなカーブ!
トンネル北側の横にも地蔵のような石仏が安置されていますね。
交通安全を願って置かれたか、もしくはずっと昔からあるものなのでしょうか。
わからないですね!