群馬県道33号線の旧道にある旧松井田トンネル。
女性の霊が出る、霊が写真に写り込むなどといった噂がある。
ネット上では過去に殺人事件や自然災害などが起こったため霊が屯すなどと紹介されているが、これ如何に?
実際に訪問して来たので、まずはその景色をお見せして、最後に旧松井田トンネルが心霊スポットとして扱われる原因を探ってみようかと思う。
旧松井田トンネルへのアクセス
高崎市方面から国道18号線(松井田バイパス)を走らせ、補陀寺橋の先を左に曲がると橋の下の県道33号線に出る。
T字路を左折すればすぐに天神山トンネルが見える。
この脇の旧道に旧松井田トンネルはある。
旧松井田トンネルについて
昭和54年に竣工された現役の天神山トンネル。
早速、旧道へと歩みを進めよう。
旧道は整備されておらず雑草が繁茂し足場が悪い。
夏に訪れたため夥しい量の虫に襲われた。
ここを搔き分けて進まなければ旧松井田トンネルに辿り着けない。
夏の訪問は本当におすすめしません。
扁額を確認すると正式名称が天神山隧道だと分かった。
銘板の下部に『昭和26年12月31日 竣工』と書いてある。
不良のたまり場となっていたようでトンネルは土砂によって完全に塞がれてしまった。
反対側にも行ってみよう!
反対側の方が草が少なくトンネルまでの道のりが安易であるが、少々遠い。
こちらも完全に埋め立てられている。
心霊スポット考察
旧松井田トンネルが心霊スポットとして扱われる理由を考察してみよう。
原因として挙げられるのが↓
・ここに処刑場があった。
・大洪水で多大な被害を被った。
殺人事件があった?
大昔は分からないが、近年トンネル付近で殺人事件があったという情報は見つからなかった。
松井田で有名な殺人事件といえば、1971年(昭和46)の大久保清連続殺人事件と1972年(昭和47)の霧積山女性殺人事件がある。
こことは距離が離れているため、恐らくは関係ないだろう。
処刑場があった?
松井田には碓氷関所があり関所破りを処刑するための仕置き場があったと云う。
場所は碓氷関所のすぐ近くで磔河原と呼ばれ現在も旧跡が残っている。
また、安中市内の伝馬町には牢屋敷があった。
しかし、双方とも旧松井田トンネルから離れているので無関係だと思われる。
歴史的な面で他に可能性があるならトンネル程近くにある松井田城か?
こちらの山城も心霊スポットの一つに数えられている。
戦国時代末期に豊臣秀吉が行った小田原征伐に関わる曰く付きの場所である。
大洪水があった?
1935年(昭和10)に碓氷川支流の九十九川流域で土砂崩れによる自然災害が発生した。
碓氷郡で80人程、亡くなっているので原因としてはあり得るかもしれない。
ただ、どの地区で土砂崩れが起きたのか迄は判明しなかった。
終わりに
上述した松井田城跡、近所にある八幡平の首塚にも曰く付きの歴史が存在する。
『これだ!』という核心に迫る根拠は探し出せなかったけれども、この周辺に纏わる負の歴史に行き着くことは出来た。
旧松井田トンネルに限って言えば、暗く薄気味悪い場所に実在した事件や災害の情報が混じり合って心霊の噂が流布されていったのではなかろうか?
※追記
読者様から貴重な情報を頂いたので一部引用して終わろうかと思う。
コメント欄に全文記載されているので気になる方は一番下までどうぞ!
姑さんに赤ちゃんをとられたお嫁さんが夜な夜な狂ったように探していたのが話の原点ですね。地元の人々は可哀想なことをされたといい幽霊の話の最初は当時の学生さんがおもしろおかしくその様子を流布したことだとも聞きました。
匿名さんより
というお話があるそうだ。
どんな事情があったのか知る由も無いが、不気味な話である。
何と言うか霊的な怖さでは無く、精神が重たくなる話だ。
このすぐ近くに昔から住む年配の知人の話では殺人などその手の話は一切ないそうです。何故心霊スポットと呼ばれているのかわからないとも。
ただこの付近に戦争時代に亡くなった方のお墓があり、そこは実際に目撃例も多くその知人の娘さんも何度も目撃しています。
Twitterで頂いた情報から
『根拠はないよ!』という意見もあった。
真偽は置いておいて、これは実際に地元民に取材して聞き出さないとわからない貴重な情報。
取材をする勇気がない私にとってはとてもありがたい情報であった。
コメント
姑さんに赤ちゃんをとられたお嫁さんが夜な夜な狂ったように探していたのが話の原点ですね。
地元の人々は可哀想なことをされたといい幽霊の話の最初は当時の学生さんがおもしろおかしくその様子を
流布したことだとも聞きました。
その原因となっている女性は15年前まで生きており最後は地元の特老にいたようです。
情報元はその女性の2軒先のおばあさんから聞きました。
コメント&貴重な情報ありがとうございます。
そのような話があるのですね!時期的には昭和中期くらいでしょうか。
事故や事件が起こった場所以外は上記のような少し奇妙な話が発端とになり
どんどん膨らんでいって心霊スポットになっていくのでしょうね。
当記事の本文に引用させていただきます。
トンネルの近所に住んでる者です。
親から聞いた話ですが、昔近所にいた人がノイローゼで旧トンネルの上の山で焼身自殺をしたという話を聞いた事があります。
あと女性の霊ですが、恋に破れフラれた女性がイタズラで幽霊のフリをして出没していたとききました。
あとは場所的にも松井田城跡と隣接しているので豊臣の松井田城攻めの際に亡くなった霊も多数いそうですね。
ちなみにウチの奥に行ったところにある仙ヶ滝という滝は松井田城攻めの際に逃げた、お仙というお姫様が身を投げた所でもあります。
長文、駄文失礼致しました。
モンモンさん
コメント&貴重な情報ありがとうございます。
『女性が追い詰められた挙句におかしくなって付近を彷徨った。』と他の方からコメントがありました。
今では事実を確認することが難しいかもしれませんね。
でも、生きている人間が不気味に思われて心霊スポットになったということもあるのかもしれません。
仙ヶ滝は初めて聞きました!写真を見る感じ繊細な滝のように見えます。
群馬にいるとき知っていれば絶対行ったのに…。
元松井田町民です。
旧松井田トンネルに幽霊が出る噂の真相を、コメントしてもいいのか悩みましたが、書かせていただきます。
松井田町上増田とゆう地区に、子供がなかなか授からない若い夫婦がいました。松井田町新堀からきた嫁はかなり美人でしたが、夫は人並みでした。農家の仕事の合間に町へ買い物に行く嫁ですが、その頻度が日に日に増していったので、不審に思った夫は、嫁の後をつけていきましたが、新トンネルの付近で見失います。
かわりに、買い物袋を下げた町の大きな商店のボンボン息子が買い物復路を提げて旧トンネルへ登って行くのを見つけたので、もしやと思い、夫も旧トンネルへ向かっていくと・・・
嫁とボンボン息子の抱擁姿でした。
ショックが大きすぎた夫は、静かに帰宅し、どうしたら嫁を取り戻せるかを考えます。
あの2人が逢い引きする場所がなくなればいいのに、そうすれば嫁は自分だけの嫁に戻るはず・・・
そこで思い付いたのが『旧トンネルに幽霊が出て、目撃した者は呪われて狂い死ぬ』とゆう話です。
ちょうど真横に寺の墓地もあり、当時は街灯もなかったので、ビビリな人なら怖いと感じる場所だったのが幸いして、噂は急速に広まりました。
この話を聞いた免許取り立ての若者達の心霊スポット巡りが始まると、松井田周辺だけではなく、かなり広域に噂が広まっていきました。
長くなりましたが、噂の真相は、夫が浮気した嫁を取り戻すための作り話とゆう事です
元カレが松井田町上増田に住んでる人なので、噂を流した本人から聞いたので、間違いないと思います。
ゴルフのペンギン さま
貴重なコメントありがとうございます!
いつ頃の話なのか気になるところです。
周囲に中々強烈な心霊スポットがありますから、それ関連かと思っていましたが、
どうやら違ったようですね。
他の方のコメントと併せて鑑みるに幽霊そのものが根拠ではなく、
『噂の流布』から有名になった心霊スポットなのでしょう。