
静岡県下田市にある廃墟、下田グランドホテル。
城山公園に建てられた地上8階建ての巨大な宿泊施設です。営業開始は1957年(昭和32)12月5日。なお、当初は地上6階建てでしたが、増築により地上8階建てになったようです。
営業当初のスペックは以下の通りです。
- 客間:50室(和室、内バス付4室)
- 大広間:250畳、40畳
- 浴室:大浴場1つ、婦人風呂1つ、家族風呂3つ
- 収容力:250名
- 宿泊料金(一泊二食付)1,000円~3,000円
下田市議会の資料や伊豆新聞によると、廃業は2000年(平成12)とのことです。観光産業の低迷による経営不振や、建物の老朽化によって閉業せざるを得なかったようです。

2021年(令和3)、物件の所有者である不動産会社の破産手続きが行われ、長いこと放置されていた旧下田グランドホテルに動きがありました。
このまま所有者不在のままで放置されると様々な面で問題が生じるため、下田市は破産管財人の要請を受けて土地と建物を100万円で取得。
市議会では解体費用の問題や、アスベスト除去による近隣への影響などが議論されています。
2026年(令和8)以降の早期着工を目指しており、跡地には防災機能を備えた公園が造設される予定とのことです。解体費用は4億から6億円と予想されています。
終わりに:心霊スポットの噂の真相

旧下田グランドホテルには、心霊スポットの噂が存在します。
過去にあった大火事を根拠としているのか、「焼け焦げた幽霊が出る」といった内容らしいです。確かに、記録に残るような大規模な火災が起きているのは事実です。
被害内容は以下の通りです。
- 発生日時:1967年(昭和42)12月28日~29日
- 出火原因:不明
- 罹災人員:21名
- 負傷者:なし
- 死者:なし
- 焼損面積:4,579㎡
- 損害額:294,570,000円
大規模な火災ではあったものの、死傷者は一人も出ていません。もし犠牲者がいれば「焼け焦げた幽霊が云々」という噂も多少は理解できますが、実際の被害状況を知るとさすがに納得し難いものがあります。
長期間営業していた宿泊施設ですから、火災以外にも何らかの事故や事件が起きている可能性はゼロではありませんが、現時点でそうした情報は確認できませんでした。
廃墟系心霊スポットにありがちですが、実際に何か特異な事件が起きたというよりも、不気味な雰囲気や廃墟というロケーションから、幽霊が出ると噂されるようになっただけなのではないかと思います。



コメント