茨城県土浦市の『終わらない葬式の家』と呼ばれる廃屋。
名前の由来は『廃墟内の遺影に黒リボンが付いたまま放置されていた。』という噂から。
心霊スポットや廃墟を紹介する幾つかのサイトを調べると『かつて遺影は存在したが、いつの間にか無くなってしまった。』と説明されている。
噂が飛び交っているだけで実際に遺影を収めた動画や画像は皆無である。
出典：国土地理院/空中写真を切取・編集引用（1961/11/02(昭36)撮影）
出典：国土地理院/空中写真を切取・編集引用（1975/01/06(昭50)撮影）
1961年(昭36)～1975年(昭50)の間に建てられた物件だと分かる。(期間にかなりの幅がある…。)
地上から見ても空から見ても全く住宅らしさはないけれど、侵入者の残した内部写真を拝見すると明らかに人の住んでいた形跡が残っている。残留物の中に1970代の月刊婦人雑誌マダムや1982年(昭和57)の週刊ポストを確認出来た。
外部から持ち込まれた雑誌の可能性も捨てきれないが、もし元居住者の所有物なら少なくとも1982年(昭和57)まではここに人がいた証拠になるだろう。
雑誌の他に昭和の風情が懐かしい花柄の炊飯器や女の子が住んでいたと想像させるぬいぐるみや絵が見受けられる。
余談だが、表紙から判別出来た週刊ポストは2冊。
ボディービルダー界の山口百恵と持て囃された西脇美智子さんが表紙の1982年7月9日号。
キリンレモンの第6第イメージガールとしてデビューした中島はるみさんが表紙の1982年10月22日号。
お二人とも存じませんでした。世代が違いますからね。
google画像検索で昭和の週刊ポストを検索して、残された雑誌と照らし合わせ判明しました。
終わりに
youtuberのMSレッドカーペットさんがこの廃屋の近所の方々に聞き込み調査を行っている。
勝手に動画を張り付けていいのか分からないので、気になる方はyoutubeで検索どうぞ！
彼らによると『この廃墟とかなり縁の深い年配の方と話が出来た。遺影の話は出鱈目。大物youtuberがここを紹介したことによって、多くの人が訪れる＆侵入するようになって大変迷惑している。』といった内容であった。
youtubeを見る限り彼らが嘘を言っている感じはしなかった。
取材を受けた側が少しでも噂の濃度を薄くしようと遺影の存在を直隠しにしている可能性も無きにしも非ずだが…。畑の中にぽつねんと放置された謎の廃墟に尾ひれが付いて今のような噂が流布されるようになったのではないかと、私は思う。
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